スポンサーサイト

  • 2023.12.21 Thursday

一定期間更新がないため広告を表示しています

  • 0
    • -
    • -
    • -

    何故競馬は若手が台頭しないのか(2018年3月の記事のリンク)

    • 2021.01.13 Wednesday
    • 00:18

    なんとなく厩舎と若手騎手が話題になってるので昔書いた記事のリンクを貼っておきます。

     

    3年くらい前にいろんな側面から若手騎手の現状について書いてる記事で、若手が台頭しない理由を自分なりに考えてます。

    個人的には答えはある程度出ていてここをこうすれば、あそこをこうすればというのはあります。その辺を読み取っていた誰馬と思います。大塚騎手のように所属厩舎から騎乗依頼がほとんどこないのを改善するにはいろんなところがちょっとづつかわらなければいけないし、一部の競馬ファン層にも影響しそうなところはあります。

     

    こういうときですので復刻で再度上げさせていただきますので暇な時でも読んでください。

     

    http://ookii01t.jugem.jp/?cid=25

     

    ここからは最後に書いたまとめ記事です。

     

    こんばんは。

    この記事をどうやってまとめようかと思ってたんですが、なかなか結論出ず。最後はこっちでは結論を出さず簡単にまとめるだけにしようとしました。人によって見方は変わるでしょうし。

     

    ただやっぱり思うのは、人によってチャンスの量が違うのは仕方がない。大小ある中でチャンスをものにしてる人に対してそれなりにさらなるチャンスは与えてほしいというのと、やっぱり業界の活性化とか考えればいつまでベテランに固執してるんだという感情。

    将棋、卓球、オリンピック・・・去年から今年にかけて活性化したジャンルはあるかと思いますが、単純に言えば業界の活性化に手っ取り早いのは女性と若者です。

    的場文男や葛西選手レジェンドの活躍はその方を大きくクローズアップされることになりますが、業界の活性化には意外につながりません。今の中央競馬、50代近辺のプレイヤーがまだ複数残っている状況は異常だとは思います。レジェンドは1人いれば貴重ですが5人も6人もいらないでしょう。

     

    ということでこれまでの記事をまとめようかとと思います。

     

    なぜ競馬は若手が台頭しないのか(1)(11/14 18:30追記)

     

    この記事では若手起用の変遷を30年近くさかのぼって書いてます。若手台頭には基本は波があること、その波で複数が台頭して、複数の中の数人が残っていくという図式です。そしてその若手の台頭には大型ルーキー(武豊、三浦など)の出現が一番わかりやすいということです。彼らに引っ張られて若手台頭の流れがくるということです。

     

    2、なぜ競馬は若手が台頭しないのか(2)<浜中、田辺騎手をみて>

     

    ここは一年目の勝率、複勝率で似たような感じの田辺騎手と浜中騎手を比較して、やっぱり周りが抜擢しないと台頭に時間がかかってしまうという話です。美浦、栗東の比較もですしそれぞれの置かれた状況、デビュー時の残した率は変わらないのにブレイクまでに差がついてしまった状況について書いてます。本人が頑張ればなんとかなるという話でないというのがわ過労かと思います。

     

    3、なぜ競馬は若手が台頭しないのか(3)<各年度における年代別騎手起用分布>

      なぜ競馬は若手が台頭しないのか(3)<1989〜2010データのみの記事>

     

    時代ごとの騎手起用を年代別にみているという記事、要するに20年目以上の騎手に騎乗率や3年目までの若手騎手の騎乗率を平成初期から現代まで区間ごとに切っての率とかを出しています。

     

    ・3年目までの起用分布 1989年18.5%→2016年15.8%

    ・3年目までの騎乗馬の人気分布 1989年6.93→2016年9.27

    ・20年目以上の騎手の騎乗比率(JRA競馬学校出身者のみ)1989年16.6%→2005年9.1%→2016年18.3%

    ・2016年のJRA競馬学校外騎手の騎乗比率 11.4%

     

    ということです。簡単に言えば若手騎手の比率も減ってます。外人騎手、地方騎手の起用も増えているんですが20年以上の騎乗歴のある競馬学校出身騎手の騎乗もかなり多いということです。競馬学校外の騎手にも20年以上に準ずる騎手がたくさんいるのでいわゆるベテラン騎手の比率は4分の1以上は占めているということになると思います。

     

    2つめ、3つ目の推移をみてもわかるんですが今ベテランの世代の人は若いころに騎乗数から騎乗馬から抜擢を受けて30代でベテランの騎乗数も奪って時代を席捲してベテラン世代になっても居座っているということに言い方は悪いけどなるかと思います。

    一番若手時代に抜擢を受けた世代が今現在ベテランとして居残ってしまっているということです。

     

    4、なぜ競馬は若手が台頭しないのか(4)<年代別美浦栗東成績>

    なぜ競馬は若手が台頭しないのか(4<データ編1>)<年代別美浦栗東成績> 

     

    美浦、栗東の起用事情ですね。一般論で言われる栗東より美浦のほうが若手起用に消極的。ベテラン偏重というのがなんとなくわかるデータです。そして栗東も急速にベテラン志向に近年なっているということです。

     

    5、なぜ競馬は若手が台頭しないのか(5)<リーディング上位厩舎を見る>

     

    ここではいわゆる競馬界を支える馬を抱えているあろう上位厩舎がどれくらい若手を使ってるかということ。美浦は良くも悪くも上位も下位も同じように若手騎手を起用している。栗東は武豊の若手時代は上位厩舎はかなり積極的に起用。それ以外は上位はあまり起用しなくてそれ以外の厩舎は積極的に起用という結果はでています。栗東は上がシビアということ。ただしそこを乗り切れば川田、浜中のように上位騎手として引っ張り上げてもらえるということですね。

     

    そして栗東に関しては勝率複勝率で若手ラインと中堅ベテランラインで2000,2016年ははっきりさが出ています。勝負にならない馬は若手、なる馬は中堅、ベテランの上位騎手とはっきりメリハリをつけてるんだろうなということですね。

     

    そして栗東上位厩舎の1989年くらいのベテランの起用数の少なさはちょっと驚くレベルです。ここまで少ないと栗東全体で若手抜擢の流れが武豊騎手を中心に出来上がっていて、彼らもそれに答えたということなんでしょう。

     

    6、なぜ競馬は若手が台頭しないのか(6)<師弟関係から見る新人起用事情>

     

    昔は単純にリーディング上位の体力のある厩舎が弟子をとってがっつり騎乗数与えて支えているということ。そして昔は20〜40厩舎くらいの依頼しか各新人ないけどその中でたくさんチャンスをもらっていた。今は依頼厩舎の少ない森騎手でも50厩舎。大体70〜90厩舎の依頼がある状況ですね。

    昔は「狭く深く」今は「広く浅く」ということになっている。この辺がエージェント制やフリー化の影響かなと思うということを書いてます。

     

    どっちがいいかはわかりませんが少なくとも、今も昔も台頭する騎手はそれなりに成績のある厩舎が支えているってこともありますね。そして美浦はこういう若手台頭の流れが長らく起こってないのでそもそも若手台頭の流れの経緯を見てきた調教師が今の上位厩舎にほぼいないんじゃないかということも書かせてもらいました。

     

    7、なぜ競馬は若手が台頭しないのか(7)<馬主から見る新人起用事情>

     

    そもそも今と昔で上位馬主の出走数はダブルスコア以上に増えているということ。これを前提に。

     

    ・平成初期は若手起用に積極的な社台レースホースは今は激減。

    ・個人馬主は今も昔も依頼数はそんなにかわらない(むしろ増えているところも)

    ・クラブ系馬主の起用数の少なさ

    ・そしてクラブ系が上位になってそこかダブルスコア以上に出走数が増えている。要するにこの辺の依頼が少ないと若手にはもろにダメージになる。

     

    この4つがポイントかなと思います。手っ取り早いのはクラブ系馬主に一定数の見習い騎手起用の義務付けという無謀で現実的でない意見も書きました。変わってないところもあるけど変わったところもあってそこがもろに若手起用に影響しているということです。

     

    という感じですかね。個人的に思うのは、

     

    今と昔でそもそも変わっているのは使う側(調教師、馬主)です。全体的な話で今と昔。特に武豊の若手時代と今では若手を使う環境が調教師的にも馬主的にも相当変わっていて今が難しい状況ということです。ここまで違うと「昔は〜」という話はあまり使えないとは思いますし正直、今の若手が昔より劣っているのかというとわからないです。違いすぎるので。そしてとくに美浦のほうが消極的、そして栗東もそれに追随している状況だと思います。もうこの辺は使う側の意識の問題ですね。

     なかなか外部からくる騎手に対してこれほどウエルカムでどんどんいい馬を乗せる国もよそではないと思います。ここまでベテランが多い国があるかどうかはわかりませんが。ただ海外では〜みたいな話はちょっと通用しない。厩舎側がその辺シビアでない限り海外よりは自分の国の騎手、若手に有利な方式に運営(JRA)がしないと仕方ないのかなと思います。騎手を目指す環境、魅力的な環境にしないと騎手を目指す若者も当然減るわけですし、よそとはちょっと状況が違うと思うので。本来が厩舎側がシビアに見極めて起用すべきだと思うんですけどね。

     

    そして田辺騎手と浜中騎手の差でもわかるように、一年目で同じような率を残している騎手がここまで2年目以降状況に差がつくというのも若手を拾い上げるという意味ではもったいない話だと思います。2の記事でも書いてますがこの辺は野球でいうサイバーメトリクスのような詳細な数字データの提供とかも一つの案だと思います。競馬界は「あいつは馬乗りがうまい」「鞍はまりがいい」みたいな話が必要以上に評価されがちだと思うので。野球でもピッチングフォームがいいピッチャー、サッカーでドリブルのフォームがきれいな選手というのはいますがここまでそれが評価の対象にはならないと思います。それは認めても残している数字が優先されていると思いますし、競馬も詳細な数字データから評価される環境をつくるのも一つの方法かなと思います。

     

    後は、やっぱり大型ルーキーの台頭は周りを引っ張り上げる要素はあるということ。こういう素材を見逃さないためには数字面でも普段からも積極的にチェック、起用していかないと大事な時に拾い上げられないだろうとは思います。

     

    ということかなと思います。この辺の話は私の主観です。皆さんは記事を読んでいただいていろいろ思うところ感じてもらえればと思います。

     

    ということでこの連載はとりあえず終了。この後の状況で何かをまた追記事として書くかもしれませんがこの辺でおしまいとしようかと思います。お疲れさまでした。

     

    なぜ競馬は若手が台頭しないのか(8)まとめ

    • 2018.03.13 Tuesday
    • 20:23

    こんばんは。

    この記事をどうやってまとめようかと思ってたんですが、なかなか結論出ず。最後はこっちでは結論を出さず簡単にまとめるだけにしようとしました。人によって見方は変わるでしょうし。

     

    ただやっぱり思うのは、人によってチャンスの量が違うのは仕方がない。大小ある中でチャンスをものにしてる人に対してそれなりにさらなるチャンスは与えてほしいというのと、やっぱり業界の活性化とか考えればいつまでベテランに固執してるんだという感情。

    将棋、卓球、オリンピック・・・去年から今年にかけて活性化したジャンルはあるかと思いますが、単純に言えば業界の活性化に手っ取り早いのは女性と若者です。

    的場文男や葛西選手レジェンドの活躍はその方を大きくクローズアップされることになりますが、業界の活性化には意外につながりません。今の中央競馬、50代近辺のプレイヤーがまだ複数残っている状況は異常だとは思います。レジェンドは1人いれば貴重ですが5人も6人もいらないでしょう。

     

    ということでこれまでの記事をまとめようかとと思います。

     

    なぜ競馬は若手が台頭しないのか(1)(11/14 18:30追記)

     

    この記事では若手起用の変遷を30年近くさかのぼって書いてます。若手台頭には基本は波があること、その波で複数が台頭して、複数の中の数人が残っていくという図式です。そしてその若手の台頭には大型ルーキー(武豊、三浦など)の出現が一番わかりやすいということです。彼らに引っ張られて若手台頭の流れがくるということです。

     

    2、なぜ競馬は若手が台頭しないのか(2)<浜中、田辺騎手をみて>

     

    ここは一年目の勝率、複勝率で似たような感じの田辺騎手と浜中騎手を比較して、やっぱり周りが抜擢しないと台頭に時間がかかってしまうという話です。美浦、栗東の比較もですしそれぞれの置かれた状況、デビュー時の残した率は変わらないのにブレイクまでに差がついてしまった状況について書いてます。本人が頑張ればなんとかなるという話でないというのがわ過労かと思います。

     

    3、なぜ競馬は若手が台頭しないのか(3)<各年度における年代別騎手起用分布>

      なぜ競馬は若手が台頭しないのか(3)<1989〜2010データのみの記事>

     

    時代ごとの騎手起用を年代別にみているという記事、要するに20年目以上の騎手に騎乗率や3年目までの若手騎手の騎乗率を平成初期から現代まで区間ごとに切っての率とかを出しています。

     

    ・3年目までの起用分布 1989年18.5%→2016年15.8%

    ・3年目までの騎乗馬の人気分布 1989年6.93→2016年9.27

    ・20年目以上の騎手の騎乗比率(JRA競馬学校出身者のみ)1989年16.6%→2005年9.1%→2016年18.3%

    ・2016年のJRA競馬学校外騎手の騎乗比率 11.4%

     

    ということです。簡単に言えば若手騎手の比率も減ってます。外人騎手、地方騎手の起用も増えているんですが20年以上の騎乗歴のある競馬学校出身騎手の騎乗もかなり多いということです。競馬学校外の騎手にも20年以上に準ずる騎手がたくさんいるのでいわゆるベテラン騎手の比率は4分の1以上は占めているということになると思います。

     

    2つめ、3つ目の推移をみてもわかるんですが今ベテランの世代の人は若いころに騎乗数から騎乗馬から抜擢を受けて30代でベテランの騎乗数も奪って時代を席捲してベテラン世代になっても居座っているということに言い方は悪いけどなるかと思います。

    一番若手時代に抜擢を受けた世代が今現在ベテランとして居残ってしまっているということです。

     

    4、なぜ競馬は若手が台頭しないのか(4)<年代別美浦栗東成績>

    なぜ競馬は若手が台頭しないのか(4<データ編1>)<年代別美浦栗東成績> 

     

    美浦、栗東の起用事情ですね。一般論で言われる栗東より美浦のほうが若手起用に消極的。ベテラン偏重というのがなんとなくわかるデータです。そして栗東も急速にベテラン志向に近年なっているということです。

     

    5、なぜ競馬は若手が台頭しないのか(5)<リーディング上位厩舎を見る>

     

    ここではいわゆる競馬界を支える馬を抱えているあろう上位厩舎がどれくらい若手を使ってるかということ。美浦は良くも悪くも上位も下位も同じように若手騎手を起用している。栗東は武豊の若手時代は上位厩舎はかなり積極的に起用。それ以外は上位はあまり起用しなくてそれ以外の厩舎は積極的に起用という結果はでています。栗東は上がシビアということ。ただしそこを乗り切れば川田、浜中のように上位騎手として引っ張り上げてもらえるということですね。

     

    そして栗東に関しては勝率複勝率で若手ラインと中堅ベテランラインで2000,2016年ははっきりさが出ています。勝負にならない馬は若手、なる馬は中堅、ベテランの上位騎手とはっきりメリハリをつけてるんだろうなということですね。

     

    そして栗東上位厩舎の1989年くらいのベテランの起用数の少なさはちょっと驚くレベルです。ここまで少ないと栗東全体で若手抜擢の流れが武豊騎手を中心に出来上がっていて、彼らもそれに答えたということなんでしょう。

     

    6、なぜ競馬は若手が台頭しないのか(6)<師弟関係から見る新人起用事情>

     

    昔は単純にリーディング上位の体力のある厩舎が弟子をとってがっつり騎乗数与えて支えているということ。そして昔は20〜40厩舎くらいの依頼しか各新人ないけどその中でたくさんチャンスをもらっていた。今は依頼厩舎の少ない森騎手でも50厩舎。大体70〜90厩舎の依頼がある状況ですね。

    昔は「狭く深く」今は「広く浅く」ということになっている。この辺がエージェント制やフリー化の影響かなと思うということを書いてます。

     

    どっちがいいかはわかりませんが少なくとも、今も昔も台頭する騎手はそれなりに成績のある厩舎が支えているってこともありますね。そして美浦はこういう若手台頭の流れが長らく起こってないのでそもそも若手台頭の流れの経緯を見てきた調教師が今の上位厩舎にほぼいないんじゃないかということも書かせてもらいました。

     

    7、なぜ競馬は若手が台頭しないのか(7)<馬主から見る新人起用事情>

     

    そもそも今と昔で上位馬主の出走数はダブルスコア以上に増えているということ。これを前提に。

     

    ・平成初期は若手起用に積極的な社台レースホースは今は激減。

    ・個人馬主は今も昔も依頼数はそんなにかわらない(むしろ増えているところも)

    ・クラブ系馬主の起用数の少なさ

    ・そしてクラブ系が上位になってそこかダブルスコア以上に出走数が増えている。要するにこの辺の依頼が少ないと若手にはもろにダメージになる。

     

    この4つがポイントかなと思います。手っ取り早いのはクラブ系馬主に一定数の見習い騎手起用の義務付けという無謀で現実的でない意見も書きました。変わってないところもあるけど変わったところもあってそこがもろに若手起用に影響しているということです。

     

    という感じですかね。個人的に思うのは、

     

    今と昔でそもそも変わっているのは使う側(調教師、馬主)です。全体的な話で今と昔。特に武豊の若手時代と今では若手を使う環境が調教師的にも馬主的にも相当変わっていて今が難しい状況ということです。ここまで違うと「昔は〜」という話はあまり使えないとは思いますし正直、今の若手が昔より劣っているのかというとわからないです。違いすぎるので。そしてとくに美浦のほうが消極的、そして栗東もそれに追随している状況だと思います。もうこの辺は使う側の意識の問題ですね。

     なかなか外部からくる騎手に対してこれほどウエルカムでどんどんいい馬を乗せる国もよそではないと思います。ここまでベテランが多い国があるかどうかはわかりませんが。ただ海外では〜みたいな話はちょっと通用しない。厩舎側がその辺シビアでない限り海外よりは自分の国の騎手、若手に有利な方式に運営(JRA)がしないと仕方ないのかなと思います。騎手を目指す環境、魅力的な環境にしないと騎手を目指す若者も当然減るわけですし、よそとはちょっと状況が違うと思うので。本来が厩舎側がシビアに見極めて起用すべきだと思うんですけどね。

     

    そして田辺騎手と浜中騎手の差でもわかるように、一年目で同じような率を残している騎手がここまで2年目以降状況に差がつくというのも若手を拾い上げるという意味ではもったいない話だと思います。2の記事でも書いてますがこの辺は野球でいうサイバーメトリクスのような詳細な数字データの提供とかも一つの案だと思います。競馬界は「あいつは馬乗りがうまい」「鞍はまりがいい」みたいな話が必要以上に評価されがちだと思うので。野球でもピッチングフォームがいいピッチャー、サッカーでドリブルのフォームがきれいな選手というのはいますがここまでそれが評価の対象にはならないと思います。それは認めても残している数字が優先されていると思いますし、競馬も詳細な数字データから評価される環境をつくるのも一つの方法かなと思います。

     

    後は、やっぱり大型ルーキーの台頭は周りを引っ張り上げる要素はあるということ。こういう素材を見逃さないためには数字面でも普段からも積極的にチェック、起用していかないと大事な時に拾い上げられないだろうとは思います。

     

    ということかなと思います。この辺の話は私の主観です。皆さんは記事を読んでいただいていろいろ思うところ感じてもらえればと思います。

     

    ということでこの連載はとりあえず終了。この後の状況で何かをまた追記事として書くかもしれませんがこの辺でおしまいとしようかと思います。お疲れさまでした。

     

    なぜ競馬は若手が台頭しないのか(7)<馬主から見る新人起用事情>

    • 2018.01.06 Saturday
    • 09:10

    こんにちは。長く続けてきた連載シリーズ。年末はさぼってましたが再開しようと思います。あまり読んでる人はいないだろうと思いますが、どちらかといえばいろいろデータを残しておくことに意義がある記事を思っておりますのでご容赦ください。

     

    とりあえず2場開催の3日間開催ですので時間もあろうかと思います。自宅なり、競馬場なりで暇な時間の合間にでも見てください。

     

    これまでは騎手目線、調教師目線で触れてきましたが、となるとなると次は馬主目線となります。そちらの方向からいくつかデータを出していきます。

     

    まず1988年と2016年でどううつりかわっているかを見ていきましょう。

     

    1988年

    順位 馬主(レース時) 総データ数 シェア 着別度数
    1 社台レースホース 1271 3.40%  148- 136- 107- 880/1271
    2 西山正行 566 1.50%   40-  41-  48- 437/ 566
    3 松岡正雄 487 1.30%   35-  34-  51- 367/ 487
    4 平井豊光 319 0.90%   23-  23-  27- 246/ 319
    5 荻伏牧場レーシング・クラブ 292 0.80%   17-  19-  36- 220/ 292
    6 さくらコマース 287 0.80%   33-  32-  25- 197/ 287
    7 松本好雄 260 0.70%   20-  19-  23- 198/ 260
    8 伊吹 245 0.70%   20-  29-  19- 177/ 245
    9 林幸雄 222 0.60%   18-  19-  21- 164/ 222
    10 最上ホースクラブ 197 0.50%   27-  20-  17- 133/ 197

     

    2016年

     

    順位 馬主(レース時) 総データ数 シェア 着別度数
    1 松本好雄 1036 2.10%   62-  68-  70- 836/1036
    2 サラブレッドクラブ・ラフィアン 1016 2.00%   62-  78-  77- 799/1016
    3 サンデーレーシング 992 2.00%  131-  99-  89- 673/ 992
    4 キャロットファーム 968 1.90%  127-  93-  79- 669/ 968
    5 社台レースホース 961 1.90%   82-  92-  85- 702/ 961
    6 シルクレーシング 744 1.50%   96-  65-  67- 516/ 744
    7 H.H.シェイク・モハメド 619 1.20%   64-  63-  43- 449/ 619
    8 森中蕃 614 1.20%   20-  30-  31- 533/ 614
    9 岡田牧雄 603 1.20%   43-  41-  39- 480/ 603
    10 ビッグレッドファーム 591 1.20%   30-  33-  40- 488/ 591
    11 ウイン 497 1.00%   29-  29-  30- 409/ 497
    12 ミルファーム 485 1.00%   15-  25-  21- 424/ 485
    13 東京ホースレーシング 461 0.90%   47-  34-  31- 349/ 461
    14 ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン 448 0.90%   22-  27-  25- 374/ 448
    15 栗本博晴 447 0.90%   14-  20-  25- 388/ 447
    16 島川隆哉 446 0.90%   33-  37-  27- 349/ 446
    17 G1レーシング 417 0.80%   47-  40-  38- 292/ 417
    18 金子真人ホールディングス 364 0.70%   42-  35-  33- 254/ 364
    19 ノースヒルズ 353 0.70%   25-  35-  27- 266/ 353
    20 里見治 351 0.70%   43-  36-  30- 242/ 351

     

    となります。単純に気づくことはいくつかあります。

     

    ・1988年代は個人馬主多い。2016年はクラブ馬主全盛となる。

    ・全出走数に対して1パーセントを占めている馬主の増。3→12

    ・大手馬主さんの出走回数。出走回数上位10位は平成初期は250くらいなんですね。今はどうかというとその順位だと600近く出走しています。250くらいの出走回数って今の順位でいうと35位くらい。番組もレース数も変わらないので上位集中化が進んでいるということがあります。

     

    まあこのデータからはこの2つかなと思います。後者についてはこうなってくると特定の騎手に騎乗馬が集まりやすくなり、騎手の分散はしにくくなります。ここではデータとしては触れにくいですが1988年より2016年のほうが騎手起用は馬主優先になってるとは思います。当時は厩舎優先。

    これはどっちが正しいかどうかというのはわかりませんが、この流れが変わったことにより苦しくなった人もいれば救われた人もいてどっちがどうとはいいにくいところがあります。

    いいほうに向いたということで分かりやすいのは柴田大騎手ですね。馬主優先の流れでマイネルさん(とミルファームさん)が積極登用したからこその今であり、厩舎優先の騎手起用なら柴田騎手は今現役でいくつか勝てる状況は99%なかったでしょう。その陰で消えていった騎手もいるはずです。こういう流れはダメになる人もいますが救われるもいてどっちがどうとは言いにくいところはあります。

     

    続いて上の話個人馬主からクラブ馬主に替わっていくことについてどうなっていくか

     

    1998年

    社台ファーム

    騎手分類 着別度数 勝率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値 シェア
      初年   11-  12-   7-  76/ 106 10.40% 28.30% 82 59 8.30%
     2年目   18-  12-  12-  91/ 133 13.50% 31.60% 75 70 10.50%
     3年目    4-   6-   5-  45/  60 6.70% 25.00% 41 52 4.70%
     4〜10年   23-  20-  22- 205/ 270 8.50% 24.10% 46 60 21.20%
    11〜20年   62-  52-  50- 345/ 509 12.20% 32.20% 68 63 40.00%
    21年〜   30-  34-  11- 117/ 192 15.60% 39.10% 58 69 15.10%

     

    エイシンさん(平井豊光)

    騎手分類 着別度数 勝率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値 シェア
      初年   1-  1-  4- 33/ 39 2.60% 15.40% 11 31 12.20%
     2年目   3-  0-  0- 20/ 23 13.00% 13.00% 64 23 7.20%
     3年目   1-  5-  1- 19/ 26 3.80% 26.90% 68 83 8.20%
     4〜10年   5-  5- 12- 79/101 5.00% 21.80% 40 73 31.70%
    11〜20年  11- 12-  8- 79/110 10.00% 28.20% 69 65 34.50%
    21年〜   2-  0-  2- 15/ 19 10.50% 21.10% 53 48 6.00%

     

    西山さん(先代のほう)

    騎手分類 着別度数 勝率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値 シェア
      初年   0-  1-  2- 21/ 24 0.00% 12.50% 0 28 4.20%
     2年目   2-  0-  1- 16/ 19 10.50% 15.80% 115 54 3.40%
     3年目   1-  1-  2- 20/ 24 4.20% 16.70% 30 46 4.20%
     4〜10年   6-  7-  8-111/132 4.50% 15.90% 27 54 23.30%
    11〜20年  18- 25- 27-215/285 6.30% 24.60% 69 73 50.40%
    21年〜  13-  7-  8- 54/ 82 15.90% 34.10% 99 80 14.50%

     

    これだけじゃあれですね2016年の馬主さんもいくつかまず

     

    メイショウさん

    騎手分類 着別度数 勝率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値 シェア
      初年   3-  1-  2- 44/ 50 6.00% 12.00% 223 55 4.80%
     2年目   4-  3-  5- 49/ 61 6.60% 19.70% 67 67 5.90%
     3年目   4-  4-  3- 58/ 69 5.80% 15.90% 68 82 6.70%
     4〜10年  13- 11- 18-184/226 5.80% 18.60% 122 93 21.80%
    11〜20年  19- 25- 20-338/402 4.70% 15.90% 32 58 38.80%
    21年〜  18- 24- 21-150/213 8.50% 29.60% 56 101 20.60%
    戸崎・デムルメ  1- 0- 1- 5/ 7 14.30% 28.60% 75 60 0.70%

     

    サンデーレーシング。

    騎手分類 着別度数 勝率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値 シェア
      初年   4-  2-  1- 20/ 27 14.80% 25.90% 71 81 2.70%
     2年目   3-  3-  5- 48/ 59 5.10% 18.60% 72 86 5.90%
     3年目   4-  1-  3- 37/ 45 8.90% 17.80% 43 31 4.50%
     4〜10年  12- 16- 10-131/169 7.10% 22.50% 54 93 17.00%
    11〜20年  42- 23- 31-211/307 13.70% 31.30% 114 82 30.90%
    21年〜  15- 10-  8- 81/114 13.20% 28.90% 50 63 11.50%
    戸崎・デムルメ  42- 27- 20- 69/158 26.60% 56.30% 73 82 15.90%

     

    キャロット

    騎手分類 着別度数 勝率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値 シェア
      初年   1-  1-  1- 19/ 22 4.50% 13.60% 23 69 2.30%
     2年目   1-  1-  3- 42/ 47 2.10% 10.60% 6 32 4.90%
     3年目   1-  4-  2- 35/ 42 2.40% 16.70% 25 63 4.30%
     4〜10年  11- 14- 16-154/195 5.60% 21.00% 33 79 20.10%
    11〜20年  44- 34- 29-214/321 13.70% 33.30% 71 82 33.20%
    21年〜  19- 12- 13- 89/133 14.30% 33.10% 75 72 13.70%
    戸崎・デムルメ  34- 20- 11- 67/132 25.80% 49.20% 98 79 13.60%

     

    社台

    騎手分類 着別度数 勝率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値 シェア
      初年   3-  0-  3- 29/ 35 8.60% 17.10% 60 48 3.60%
     2年目   3-  0-  2- 12/ 17 17.60% 29.40% 361 108 1.80%
     3年目   2-  3-  4- 45/ 54 3.70% 16.70% 81 98 5.60%
     4〜10年  13- 25- 25-123/186 7.00% 33.90% 66 84 19.40%
    11〜20年  21- 21- 17-241/300 7.00% 19.70% 43 44 31.20%
    21年〜  13- 17- 13-138/181 7.20% 23.80% 75 60 18.80%
    戸崎・デムルメ  22- 22- 16- 73/133 16.50% 45.10% 54 80 13.80%

     

    西山さん(茂之氏のほう)

    騎手分類 着別度数 勝率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値 シェア
      初年   0-  0-  0- 25/ 25 0.00% 0.00% 0 0 7.60%
     2年目   0-  0-  2- 30/ 32 0.00% 6.30% 0 22 9.80%
     3年目   2-  1-  0- 13/ 16 12.50% 18.80% 406 180 4.90%
     4〜10年  10-  5-  2- 58/ 75 13.30% 22.70% 110 60 22.90%
    11〜20年   6- 10- 10- 90/116 5.20% 22.40% 216 128 35.50%
    21年〜   0-  1-  5- 32/ 38 0.00% 15.80% 0 33 11.60%
    戸崎・デムルメ  1- 1- 1-10/13 7.70% 23.10% 8 30 4.00%

     

     

    となります。戸崎、デムーロルメールだけを別拾いにして他の地方騎手を外してないのは手間の問題です。ご容赦ください。

    このデータは主にわかめの騎手のシェア率のところを見てください。

    いくつか触れましょうか。

     

    ・社台ファームの激減。1998年は20%以上あった3年目までの騎手への依頼が10%そこそこに下がっています。

    ・ノーザン、社台系のクラブ馬主の3年目までの騎手起用数が10%程度。これは少ないです。データは出していませんがマイネルあたりも当然少ないです。

    ・個人馬主はそこそこ預けている。西山家関連は増えていますし、メイショウさんも15%以上は預けています。個人馬主はそこそこ預けているのはわかろうかと思います。

     

    簡単に言えばこの3つもっとたくさんデータを出せればいいんですが主要なところを出してみました。主要じゃないところはまた別の機会に出せれば出してみようかと思います。

     

    新人育成のために、騎乗数を増やしていくなら手っ取り早いのはクラブ馬主に3年目までの騎手の起用を義務づける。これができれば一番手っ取り早いと思います(個人的には○パーセントは条件戦で起用しなければならないとかしてもいいと思ってますが)。ただ実際問題これはできないでしょう。

    ある程度個人馬主さんは乗せています。ここにさらに新人起用の負担を強いるのもまた違うと思います。

     

    今の状態が続くのであれば、まず新人はクラブ馬主で埋め作れている調教師には預けない。もうこれが今現在で打てる数少ない手かなと思います。それでいいのかという話もありますが。

     

    後は一口会員の方もみんながそうではないですが、中には面倒くさい感じの方もいるように見受けられます。ある程度、一口会員をされている方々に若い騎手を起用することに寛容になっていただく。会員の方がその辺でうるさくなければおそらくクラブ馬主さん側は若い騎手を使ってもということになるかもしれません(ならないかもしれません)

    一口会員の方に勝つことだけが1頭の馬を持つ楽しみじゃないよと浸透していけばいいんでしょうけどなかなか難しいですよね。一つの方法として、ある程度若い段階でこの馬は新人起用を積極的にしていく馬ですよ。デムーロルメールは乗りませんよ。と告知して出資してみるとかですかね。どうでるかはわかりませんが、みんながみんな勝ちたい勝ちたいで出資してるわけでもないとおもうんですよね。こういう馬に出資してみようという既得な人もいるでしょうし。ちょっとだけこういう馬に出資した人は特権をつけてあげるとか。そしてそういう出資の仕方をしてるクラブには何かしらの補助をJRAでしてあげる。

     

    こういう現実的でない案をいくつも上げるのはクラブ馬主はこれからも増えるでしょうし、クラブの新人騎手起用もどんどん減っていく流れになる可能性のほうが多いと思うんですよね。そういう中で今のままほっといたら新人騎手起用は減っていく一方かなと思います。クラブが栄えれば栄えるほど、個人馬主さんは厳しくなり新人を支える余裕はなくなってきますから、甘やかしではなくある程度このへんで今の流れを止めるために業界でバックアップも必要かもしれませんね。

     

    というあたりで終了したいと思います。馬主、騎手、調教師と一応一通り出そろったと思っております。そろそろこの話のまとめを次回の記事ででも書いてみようかと思います。では。

     

     

    なぜ競馬は若手が台頭しないのか(6)<師弟関係から見る新人起用事情>

    • 2017.12.10 Sunday
    • 22:21

    こんばんは。シリーズもの第6編です。

     

    前の予告通り、師弟関係を中心に簡単にお話を書いていこうかと思います。毎度毎度長いのもしんどいので簡単に小出しにすることにしました。

     

    今昔、師弟関係をみましょうということで、1987年武豊デビューの年の若手の騎乗分布を出してみようかと思います。見方は

     

    騎手 師匠 対象騎手のデビュー年度の支障の全国リーディング順位

    1987年 騎乗数(騎乗依頼厩舎数) 騎乗依頼トップスリー

     

    となります。厩舎は220くらいあるのかな。まあそれくらいの順位ということ。ということでほいさ。

     

    1987年若手の師弟関係データ

    武豊 武作十郎 19

    1987 554(63) 武田作59 浅見52 武邦29 

     

    蛯名 矢野進 5

    1987 217(28) 矢野進101 松永20 古賀19

     

    横山典 石栗龍64

    1987 273(46) 石栗61 奥平28 柄埼22

     

    松永幹 山本65

    1987 455(35) 山本104 高橋48 大沢32

     

    熊沢 内藤 2

    1987 302(35) 内藤129 中尾健25 松田博16

     

    まあ見ての通りリーディングガッツリ上位が多いです。横山、松永幹でも十分上位だと思います。

     

    この後に出てきた好成績若手の所属厩舎と新人時のリーディング順位です。

     

    1988年以降の好成績若手の師匠と本年厩舎全国リーディング順位

    佐藤哲 吉岡 67

    角田 渡辺 7

    田中勝 藤原 91

    藤田 境 21

    四位 古川 49

     

    ちなみに1987年、1991年の総騎乗数とその中で上記の若手の所属厩舎で全国リーディング50位以内に入っている調教師をあげています。

     

    1987年 36579 矢野進5 武田作19 内藤17 中野46

    1991年 38911 渡辺1 境21 吉岡28 内藤34 山本35 中野43 古川49

     

    まあこんな感じで。

     

    そしてここ3年の若手のデータです。2016年についてです。1989年と比較してみてください。

     

    2016年若手の師弟関係データ 2016年 総出走数 49910

    荻野極 清水 34

    442(77) 清水久35 加用28 松下19

     

    菊沢一 菊沢 103

    398(76)菊沢79 柄崎22 堀井15

     

    木幡巧 牧39 

    637(97) 牧162 杉浦32 黒岩30

     

    坂井 矢作1 

    475(94)矢作92 須貝23 佐々木17

     

    藤田 根本179

    294(68) 根本62 高市21 和田20 10以上5厩舎

     

    森 鈴木98

    216(48) 鈴木42 柴田18 飯田15 10以上厩舎6

     

    そして

    2016年前後若手の師匠と当年厩舎全国リーディング順位

    2017年

    木幡育 藤沢 9

    武藤 水野 117

    横山武 鈴木伸 66

     

    川又 森 100

    富田 木原 48

     

    2015年

    野中 根本 170

     

    加藤 庄野 57

    鮫島 浅見 40

    三津谷 目野 97

     

    という感じです。このデータを見るうえでまず触れなきゃいけないのはそもそも全体出走数が違います。

    1987年 36579

    2016年 49910

     

    という感じです。大体1.35倍くらいにレースに出る馬の数が今のほうが多いです。

     

    ということでまず触れるのが

     

    ・1986年当時はリーディングがトップクラスの調教師がかなりがっつり支えている。

    出走数は少ないのに100を超える騎乗数で調教師が支えています。他の2人、横山騎手は少なめも2位に当時トップステーブルの奥平厩舎が入っていますし、武豊騎手は2厩舎が50回と違う形で大きなフォローを受けてます。

    リーディングも下でも全国60位くらい、2位とか5位とかもいて、基本体力のある厩舎ががっつり騎乗機会を与えて支えています。

     

    2016年については、坂井騎手がそれに近い体制になっています。坂井騎手は先々これらの騎手に近いレベルまでこれるかもしれません。そして木幡巧騎手も牧厩舎が相当しっかりバックアップしています。かなり数は多いですが、当時との出走数の違いから考えると、似たレベルのフォローかなと思います。

     

    ・依頼厩舎数の違い

    1987年当時武騎手は60厩舎もの依頼がありますが、後の騎手たちは多くて40厩舎。20〜40厩舎くらいです。それに比べ今2016年は少ない森騎手でも50厩舎近い依頼。90〜70厩舎くらいの騎乗依頼が平均となってます。

    もうこれは競馬の仕組みが変わったということが大きいでしょう。騎手のフリー化、エージェント導入。これらの流れで1987年当時で「狭いが深く」が2016年では「広く浅く」に替わったのかなと思います。これにより厩舎側に支えようと意識が減ったということがあるのかなと思います。

     

    ちょっと話はそれますが、この話は厩舎側がすべて責任というわけでもないと思います。一般的に「昔は馬と騎手のコンビがあったのに〜」ということをよく言われますが、なかなか今の時代でそれを維持するのは難しいとは思います。昔は厩舎所属で毎日、騎手も馬とも関係者とも触れ合って問う図式の中で成り立った話です。よくお題に出るナリタトップロードやテイエムオペラオーもその図式ありきの話です。今は騎手のフリー化にエージェント導入。栗東に至ってはフリーなら火曜とかは騎手は調教にでない状況もあるとか聞いたことあります。これらはどちらかというと騎手側が主導で導入した話だと思うんです。それが入ったことにより騎手は実力主義でうまい人がいい騎手に乗るとなって武騎手の2000年代の200勝とかいうことが起こったわけです。その状況で昔と同じようにというのはなかなか難しいのかなとは思います。こういうことを導入していく中で1頭の馬に絡んでいるオーナー、厩務員さん、助手さん、生産者、調教師そして騎手となる中で騎手が絡む頻度が減ってるわけですから当然、厩務員さんやオーナーにかかるウェートが増えて、騎手にかかるウェートは下がるわけです。そしてオーナーや厩務員さん助手さんに方に喜んでもらうようにとなってきて、まず騎手がないがしろにされるという状況は仕方ないです。昔の制度から今の制度に変えた騎手自らそういう結びつきを自分で手放してしまったということなんですね。都合のいいところだけ結びつきましょうはさすがに通用しません。そこでうまい地方騎手や外人騎手がやってきてしまって、騎手の実力主義的な制度を導入した自分たちがダメージを受けてしまって、今現在あまり得しなくなったという残念なことになってしまいました。

     

    フリー化やエージェントも当時の騎手が今の自分たちがいいようにという形で導入した権利だと思います。それは悪いとはいいませんが、もうちょっと周りの関係者やファン。そして自分たちが引退した後の後輩のこともいろいろ考えて騎手界が導入していれば、今の時代も名コンビ的なものは残ったかもしれません。しかし今からそれを言っても仕方がありません。そして彼らがシビアに外人騎手らにとって代わられる状況も仕方ないのかなとは思います。そんな体制ができてしまった後でデビューした今の若手には同情する話ですが。

     

    ・所属厩舎以外2,3番手の支え方

    見ての通りなんですが、今も昔も2,3番手の依頼数はそんなに変わりません。1987年のほうが多いくらいです。今のほうが出走総数が多いわけですから、昔のほうが2,3番手がしっかり支えてたということでしょう。「狭いが深く」と「広く浅く」を表している事案だと思います。

     

    ・台頭している騎手は今も昔もそれなりにリーディング上位の厩舎が支えている。

    これも見ての通りですね。やはり上位の厩舎が支えてなんぼです。ここで前の記事のデータになります。

     

    なぜ競馬は若手が台頭しないのか(5)<リーディング上位厩舎を見る>

    2016年美浦の調教師ベスト20を年代別に分けますと

    60代:3人 50代後半:3人 50代前半6人 40代7人 30代1人 

    という内訳になります。漏れはあるかもしれませんがこれらで新人の弟子ととったのは10名(新人じゃない弟子をとってる人は他にも結構います)

    これらで藤沢和師は北村騎手、杉原騎手など所属を抱えていて、栗田博師は一度仲たがいしておりましたが柴田大騎手を所属させていました。

    後は20人の新人時に所属騎手をざっと並べると水口、国分優、木幡3兄弟、嶋田、長岡、石川といったところかなと思います。体力のある厩舎があまり・・・という話からこの中で比較的成功の石川騎手は相沢師と50代後半です。そして木幡3兄弟は有力厩舎に結果として収まってるということですね。こういう話から師弟関係を掘り下げることになろうかと思います。

     

    この中で、藤沢師、相沢師はそれなりに成功の支え方だと思いますし、木幡兄弟を抱えている牧氏もそうですが、あとはうまくいってないということはあるかと思います。

    絶対数の多い50代前半、40代がうまく新人を育てられてないのが美浦の低迷にも絡んでくると思います。1987年当時、松永幹、蛯名の師匠はこのレンジに入ったと思いますが、なぜか今の年代ではできない。なぜでしょうか。

     

    なぜ競馬は若手が台頭しないのか(1)(11/14 18:30追記)

     

    この記事で触れているように、武豊以後美浦で若手が育ったというのは、後藤騎手単体と三浦、松岡の台頭によるタイミング2回になります。後藤騎手は本当に独自路線で地力で開いたものですし、三浦騎手はデビュー時から鳴り物入りの台頭でそのあとは知りつぼみです。実質、美浦で使って、ある程度中央場所の上位まで育ったのは松岡騎手と北村宏騎手くらいでしょうか。

     

    今の美浦の上位を占めている50代前半、40代の騎手は蛯名横山とかその辺の騎手と同年代になります。彼らが若手のころに今の上位の調教師の多くはトレセンに入って彼らの活躍を見てきた。ずーっと。

    要するに今の美浦のこれくらいの調教師っておそらく一人の騎手が成長していってローカルから主場にきて中央のG1で活躍してっていうすごろくのあがりの部分の過程まで全部見た人いないと思うんですよ。

    吉田隼人騎手や丸山騎手のようなローカルで活躍まで見てるケースとかありますが最後まで育てたことがほとんどない。ドラクエでいったらバラモス倒すところまではやったけどゾーマ倒すところまでやった人はいないしほとんど見たことない状態です。

    それか裏技ですごいキャラいれて(内田、戸崎)ゲームをクリアしたところしか見たことない状態ですしそれでいいじゃんってまま来てしまった。

     

    彼らの上の年代に問題はあったと思いますが、見てないのにやってくれって言われでもできねえよ。先輩もやってねえじゃんってのが正直なところなのかなと思います。

    ただそのままでずっといいってわけじゃない。誰かがやらないといけない。そしてやるなら体力のある人がとなると、もう求められている人は少ないと思います。誰かがやらないといけないんですよね。未来の競馬界のことを考えたら。

    突っ込んだ話はこのあと触れるかどうかわかりませんが私がいろいろ分析した結果、他競技の才能の出るバランスとか年代の話を考えると今の10代の若い子には才能が隠れている可能性は結構あると思ってるので何かアクションを起こせばいいのになというのが感想です。

     

    ということで師弟関係の簡単な話から現状に向けて昔のようにいかない事情とかどちらかというとデータよりは昨今の事情を私の視点で考えを書かせていただきました。

     次は何を書くかといいますと、騎手、調教師と触れたら一番大事な馬主さん。馬主さんの昨今事情について触れてみようかと思います。ちょっと前にコメント欄で触れたような話を書こうかと思います。

     

    馬主さんに関しては細かくまた後日書く予定ですのでここでは簡単にしますが、まず平成初期と今で大きく違う点が2つほどあります。

    一つは大手馬主さんの出走回数。出走回数上位10位は平成初期は250くらいなんですね。今はどうかというとその順位だと600近く出走しています。250くらいの出走回数って今の順位でいうと35位くらい。番組もレース数も変わらないので上位集中化が進んでいるということがあります。

    もう一つはそもそも上位に個人馬主の減少していること。昔は社台は1位も2,3位はエイシンさんとか旧キョウエイ・インターの馬主さんだったりしています。今は一位はメイショウさんですが、2〜6位はクラブがずらっと並びます。旦那の馬主さんがそもそも減ってクラブ全盛になっているということですね。

     

    こういうお話について細かく触れていく予定です。馬主の出走回数と個人馬主→クラブに替わった影響ですね。ということでまた来週か再来週に。では。

    なぜ競馬は若手が台頭しないのか(5)<リーディング上位厩舎を見る>

    • 2017.12.03 Sunday
    • 17:35

    こんばんは。

     

    もうこの記事書くのに飽きてきました(笑)。まあ数字を残すことには意味はあると思うのでだらだらとやっていきます。一応筆者大人なので12月はそれなりに忙しいので定期的には出せないだろうと思いますが、これからの目標としては競馬終わりの日曜から月曜に定期的に出していく流れにしようかと思います。

     

    何がわからないかわかりにくくなってきてますかいっぱいデータをいろんな面から出していきますが最後にはまとめ記事を書くようにする予定です。そこで何がゆがんでいてこの状況をしているのかというところゆがんでいるところをピックアップしてまとめようと思ってます。収集つかなくなってる現状はそこで最後に話をまとめますのでご了承を。データが多い話が多いですがまあ気長に見てください。

     

    ということで今回は東西リーディングベスト20に限定した年代別の騎手成績をデータで出していきます。要するに平均とトップクラスでどれくらい違うのか。というところをみていきたいと思います。上位というのは競馬界の顔の厩舎ですからね。その時の。そういう厩舎の意識がどんなもんかってところから傾向を探りましょうということです。

     

     

    1989年

    栗東

    騎手分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収値 複回収値 シェア 平均着順 平均人気
      初年   42-  43-  43- 231/ 359 11.7% 23.7% 35.7% 60 91 8.20% 5.9着 6.2人気
     2年目   31-  22-  30- 269/ 352 8.8% 15.1% 23.6% 65 72 8.00% 6.8着 6.7人気
     3年目   74-  55-  40- 222/ 391 18.9% 33.0% 43.2% 86 80 8.90% 5.3着 4.3人気
     4〜10年  184- 131- 135-1009/1459 12.6% 21.6% 30.8% 94 81 33.40% 6.2着 6.3人気
    11〜20年  210- 193- 137-1110/1650 12.7% 24.4% 32.7% 81 76 37.70% 5.9着 5.5人気
    21年〜   15-  13-  18- 111/ 157 9.6% 17.8% 29.3% 51 74 3.60% 6.4着 5.8人気

     

    美浦

    騎手分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収値 複回収値 シェア 平均着順 平均人気
      初年   17-   8-  21- 127/ 173 9.8% 14.5% 26.6% 69 76 3.60% 6.2着 7.0人気
     2年目   26-  18-   6- 110/ 160 16.3% 27.5% 31.3% 97 87 5.60% 6.0着 6.4人気
     3年目   12-  12-  12-  67/ 103 11.7% 23.3% 35.0% 96 88 2.60% 5.5着 5.9人気
     4〜10年  140- 134- 124- 761/1159 12.1% 23.6% 34.3% 76 78 29.90% 5.8着 5.8人気
    11〜20年  134- 142- 112- 810/1198 11.2% 23.0% 32.4% 69 72 28.60% 6.0着 5.7人気
    21年〜  139-  87- 101- 536/ 863 16.1% 26.2% 37.9% 69 71 29.70% 5.4着 4.4人気

     

    2000年

    栗東

    騎手分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収値 複回収値 シェア 平均着順 平均人気
      初年   10-   6-  16- 109/ 141 7.1% 11.3% 22.7% 111 101 3.10% 7.5着 7.9人気
     2年目   16-  14-  15- 130/ 175 9.1% 17.1% 25.7% 40 53 3.80% 7.4着 6.7人気
     3年目   14-   7-  13- 114/ 148 9.5% 14.2% 23.0% 78 62 3.20% 7.4着 7.7人気
     4〜10年  247- 186- 204-1294/1931 12.8% 22.4% 33.0% 87 89 42.10% 6.3着 5.8人気
    11〜20年  219- 185- 139- 970/1513 14.5% 26.7% 35.9% 88 74 33.00% 6.0着 5.2人気
    21年〜   39-  33-  22- 202/ 296 13.2% 24.3% 31.8% 90 84 6.50% 6.2着 5.4人気

     

    美浦

    騎手分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収値 複回収値 シェア 平均着順 平均人気
      初年   11-  10-  11- 192/ 224 4.9% 9.4% 14.3% 42 45 4.70% 7.9着 8.1人気
     2年目   36-  27-  37- 314/ 414 8.7% 15.2% 24.2% 83 78 8.80% 7.2着 6.5人気
     3年目    4-   4-   2-  55/  65 6.2% 12.3% 15.4% 122 45 1.40% 8.5着 8.3人気
     4〜10年  156- 135- 120-1121/1532 10.2% 19.0% 26.8% 93 78 32.40% 7.0着 6.7人気
    11〜20年  228- 175- 142-1085/1630 14.0% 24.7% 33.4% 115 85 34.50% 6.3着 5.6人気
    21年〜   95-  61-  72- 471/ 699 13.6% 22.3% 32.6% 87 76 14.80% 6.2着 5.2人気

     

    2010年

    栗東

    騎手分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収値 複回収値 シェア 平均着順 平均人気
      初年   17-  14-   9- 157/ 197 8.6% 15.7% 20.3% 55 55 3.30% 7.8着 7.5人気
     2年目   30-  13-  20- 212/ 275 10.9% 15.6% 22.9% 84 63 4.70% 7.2着 6.5人気
     3年目   13-  10-   7- 115/ 145 9.0% 15.9% 20.7% 62 58 2.50% 8.2着 7.2人気
     4〜10年  187- 165- 142-1182/1676 11.2% 21.0% 29.5% 82 84 28.50% 6.8着 6.1人気
    11〜20年  214- 208- 192-1260/1874 11.4% 22.5% 32.8% 71 81 31.80% 6.5着 5.4人気
    21年〜   85-  54-  49- 408/ 596 14.3% 23.3% 31.5% 78 73 10.10% 6.6着 5.3人気
      地方 109- 87- 98-469/763 14.3% 25.7% 38.5% 73 81 13.00% 5.8着 4.5人気

     

    美浦

    騎手分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収値 複回収値 シェア 平均着順 平均人気
      初年    8-   9-  12- 108/ 137 5.8% 12.4% 21.2% 138 113 2.40% 8.3着 8.6人気
     2年目   28-  19-  20- 183/ 250 11.2% 18.8% 26.8% 79 80 4.40% 7.3着 6.8人気
     3年目   27-  27-  30- 250/ 334 8.1% 16.2% 25.1% 73 113 5.90% 7.4着 7.2人気
     4〜10年   81-  94-  68- 986/1229 6.6% 14.2% 19.8% 77 65 21.70% 8.0着 7.8人気
    11〜20年  148- 148- 131-1077/1504 9.8% 19.7% 28.4% 73 88 26.60% 7.1着 6.6人気
    21年〜  215- 141- 127- 986/1469 14.6% 24.2% 32.9% 100 86 26.00% 6.6着 5.4人気
      地方  55- 58- 42-297/452 12.2% 25.0% 34.3% 49 75 8.00% 6.4着 5.1人気

     

    2016年

    栗東

    騎手分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収値 複回収値 シェア 平均着順 平均人気
      初年   24-  23-  19- 257/ 323 7.4% 14.6% 20.4% 210 92 5.2% 8.2着 7.5人気
     2年目   14-  13-  17- 236/ 280 5.0% 9.6% 15.7% 121 64 4.5% 8.9着 8.4人気
     3年目   29-  19-  18- 261/ 327 8.9% 14.7% 20.2% 117 71 5.3% 8.0着 7.4人気
     4〜10年  105-  94-  91- 894/1184 8.9% 16.8% 24.5% 82 77 19.1% 7.5着 7.1人気
    11〜20年  189- 133- 130-1069/1521 12.4% 21.2% 29.7% 104 78 24.5% 6.9着 6.1人気
    21年〜  114-  98-  93- 630/ 935 12.2% 22.7% 32.6% 140 85 15.1% 6.3着 5.4人気
      地方海外  182- 152- 118- 706/1158 15.7% 28.8% 39.0% 74 76 18.6% 5.8着 4.1人気

     

    美浦

    騎手分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収値 複回収値 シェア 平均着順 平均人気
      初年   27-  28-  28- 243/ 326 8.3% 16.9% 25.5% 60 75 5.90% 7.5着 6.7人気
     2年目    7-   4-   8- 126/ 145 4.8% 7.6% 13.1% 36 58 2.60% 8.9着 8.5人気
     3年目   24-  26-  31- 266/ 347 6.9% 14.4% 23.3% 58 80 6.30% 7.7着 7.0人気
     4〜10年   57-  47-  42- 571/ 717 7.9% 14.5% 20.4% 103 70 12.90% 7.8着 8.0人気
    11〜20年  141- 107-  98-1027/1373 10.3% 18.1% 25.2% 109 82 24.80% 7.2着 6.7人気
    21年〜  100- 105- 107- 857/1169 8.6% 17.5% 26.7% 68 73 21.10% 7.1着 6.4人気
    地方海外  205- 138- 112- 725/1180 17.4% 29.1% 38.6% 69 71 21.30% 5.8着 4.0人気

     

     

    という感じです。前の記事だと5年単位で切ってますが今回は10年にしています。理由は一つでデータをいっぱい貼れないってだけです。ご了承を。これを見ていただいて自分で何か感じてもらうのがいいんですがいつものように下にいくつかまとめます。

     

    美浦栗東シェア率

    1989年 2000年 2010年 2016年
    栗東 25.10% 10.10% 10.50% 15.00%
    美浦 11.80% 14.90% 12.70% 14.80%

     

    という感じです。美浦と栗東明確に違う傾向があり、

     

    美浦栗東のシェア率傾向の違い

    ・栗東

    1989年武豊の時は積極起用も、それ以外は基本上位厩舎の起用が大きく下回る。基本全体成績は栗東のほうがいいのに上位厩舎になるとかなり消極になって美浦と五分以下になっていることがわかると思います。

     

    ・美浦

    良くも悪くも差はない。上位厩舎も下位厩舎も同じように使っているのがわかるかなと思います。

     

    比較もおきますね。左が全体。右がリーディングトップ20です。

     

    栗東

    1989年 22.9  25.1

    2000年 18.3  10.1

    2010年 13.1  10.5

    2016年 16.6  15.0

     

    美浦

    1989年 13.5  11.8

    2000年 13.3  14.9

    2010年 13.8  12.7

    2016年 15.0  14.8

     

    見ての通り、栗東のほうは2016年以外はすべて2%以上。ひどいときは8%も開いてる時がありますが、美浦は良くも悪くも差はなし。2%以上開くことはありませんでした。

     

    この辺が「栗東は減量のころは積極的だけど見切りも速い。美浦はそこまでシビアに見切らない」と一般的にことが多いですがこの辺の差がそういう印象なのかなと思います。

    栗東は要するに上がシビア。なので減量で実績つんでもなかなか起用にならない→そのうちに減量卒業。中堅以下の厩舎は次の減量にという流れになってしまってるのかなと思います。そこを突き抜ければ浜中、川田にもなれるということだとは思いますが。そこがリーディング上位ベスト20の10%そこそこに食い込んでくるんだと思われます。

    対して美浦は減量起用に差はない。メリハリがないとも言えます。よく言えば減量関係なく使うということはあるのかなと思います。悪く言えば育成にもメリハリなくだらだら行ってしまうということかなと思います。下位厩舎とか割り切ってもっと上手に減量騎手を使えばいいと思うんですけどね。

     

    どっちがいいのかってのはよくわかりませんが現状を見る限り、栗東の方法のほうが結果が出ている以上いいんでしょうね。

     

    勝率複勝率からの比較

    ・栗東

    特に勝率ですね2000年、2016年は10%以下のところと12%以上のところではっきり差はできています(3年目と4〜10年目。4〜10年目と11年〜)・2010年についても3年目までと21年以上地方とその中間で3段階で差があるのがわかろうかと思います。1989年に関しては全くの逆転現象が起こってます。3年目までとそれ以降ではっきり差がついてます。このころは本当に若手に積極的だったということがわかろうかと思います。

     

    ・美浦

    こっちは傾向がないというか波がないというのが傾向というか。どこかで段差ができていることはなく年代ごとで大きな傾向もなく、年功序列で上がっていく年もありますが、そのあとはそうでなくバラバラになっていたり。このつかみどころのない感じのデータがでているところがポイントかなと思います。

    あとは両方にいい話。2010年→2016年で両方近年増えているのは救いですね。流れは変わってきてるのかなとは思い?ます。

     

    栗東の21年以上(1989年、2000年)のシェア率の低さ

    栗東は1989年〜3.6→6.5→10.1→15.1と21年以上のシェアがどんどん増えています。これはそのままベテラン起用に傾向が変わってきているわかりやすいデータだと思います。そしてなんだと思うのが1989年の3.6と2000年の6.5。めっちゃ少ないです。特に1989年に関しては美浦は29%もあるのにです。ここまでくると完全に別の場所でやってる競技です。これは当時はまだ美浦、栗東で交流が少なく温度差があったということなんでしょうね。最近は交流があるのでそこまでこういうことにも傾向が出なくなったということだと思います。

     

    そして1989年の栗東リーディングベスト20の20年以上の騎手起用159というのは非常に少ないです。2016年に割り当てると一番近いのが北村騎手(13位)の165。21年以上という該当年代で一番近いのが和田騎手の171になります。武騎手、福永騎手は大きく超えています。いかに1989年の時期にそのころの調教師が上から世代交代をしようという積極的だった勝ちうことがわかると思います。そして栗東はその時の世代交代のままずるずると今まで来てるのも上の数字でもなんとなくわかるかなと思います。

     

    ということで傾向が美浦栗東のトップでも違うのはわかるかと思います。メリハリの栗東に良くも悪くも波がない美浦ということで所属によっても傾向は違いましたということです。そしてその栗東でも年々傾向は変わってきていてベテラン寄りになってきているということです。

     

    ということで今日はこの辺で終了です。

    次回予告になりますが、今回の傾向をもとに主に美浦のベスト20についてもうちょっと掘り下げて若手騎手事情に触れていこうかと思います。その流れから以前あった師弟関係について栗東も絡めて書いていこうかと思います。次回はデータよりも私の考えを書いていく記事になろうかと思います。

    どんな話かさわりだけ触れますと2016年美浦の調教師ベスト20を年代別に分けますと

    60代:3人 50代後半:3人 50代前半6人 40代7人 30代1人 

    という内訳になります。漏れはあるかもしれませんがこれらで新人の弟子ととったのは10名(新人じゃない弟子をとってる人は他にも結構います)

    これらで藤沢和師は北村騎手、杉原騎手など所属を抱えていて、栗田博師は一度仲たがいしておりましたが柴田大騎手を所属させていました。

    後は20人の新人時に所属騎手をざっと並べると水口、国分優、木幡3兄弟、嶋田、長岡、石川といったところかなと思います。体力のある厩舎があまり・・・という話からこの中で比較的成功の石川騎手は相沢師と50代後半です。そして木幡3兄弟は有力厩舎に結果として収まってるということですね。こういう話から師弟関係を掘り下げることになろうかと思います。

     

    ということで終了します。

    PR

    calendar

    S M T W T F S
         12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
    31      
    << March 2024 >>

    selected entries

    categories

    archives

    recent comment

    recommend

    recommend

    recommend

    recommend

    recommend

    links

    profile

    search this site.

    others

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM