「G1勝ち馬を外厩で見ると」を受けてまとめてみた

  • 2019.01.05 Saturday
  • 13:09

さて発注を受けていた話です。9割9分はわかってそうですが、このブログのみで知らない方もいるでしょうから簡単に紹介します。

 

G1勝ち馬を「外厩」で見ると 過去10年分

 

というおなじみJRDVさんより記事。

時は2週間前の話。ブラストワンピースで有馬記念を当てて気分よくしていつつこの記事をのぞき込んで「外厩すげえなあ。ほぅほぅ」と読んでたら

 

>ので、大きい馬券好きの競馬予想メモの中の人か前回の単行本で担当して頂いた「野中香良」さんに期待という事で

 

と突然最後にでてきたので、おじさん、冥途の土産に少し頑張ってみようかと思ってやってみることにしました。

今日は金杯です。来場者1万9千人に私はタオルは配れませんが、その代わりにここを覗いてくださった方にちょっとだけ分析を・・・というか分析とえらそうにいうほど大した内容はないですね。ちょっとだけデータを整理したものを残しておきます。

 

ちなみに私は

 

 

こんな風貌ではありますが野中氏のほうではありません。それはお伝えして話を進めていきましょう。

 

(まえがき)

ということで本題と行きたいところですがもう少し前段のお話。前にも書いてますが、私はマスコミとも厩舎関係者とも馬主関係者とも牧場関係者とも全く接点はありません。あくまでJRDVさんの記事や私自身が日々競馬をみてきて感じてきているところで、すり合わせてはっきり言えば適当に自分の視点で「こうじゃね」と思うところを書いているだけです。それを踏まえて読んでください。

 

そして私自身の外厩に関する考えを触れておきます。「競馬ファン」として競馬のことを考える視点でいえば、それはそれでいいんじゃねくらいのもので、これが日本の競馬をつまらなくとかよくないとかそんな高い志は持ってないです。特に現状のノーザンF独占の状態も使い分けも冷たくいってしまえばそうなってるんだなと思うだけでいいとも悪いとも思ってないです。

 

そう思うのは私が競馬をはじめてメインだけでなく平場にも興味を持ち出した、いわゆる競馬全体が好きになったのは2002年くらいですかね。そこから基本どこかで「ばっか」が発生している状況でした。

 

「武豊ばっか」「地方騎手ばっか」「関西馬ばっか」、「サンデーばっか」、「社台の運動会」、そして「外人騎手ばっか」、「ノーザンばっか」、「天栄ばっか」ですね。私の競馬をみてきた18年ほどいつかどこかで「ばっか」が発生していたわけでそれが「競馬というもの」と思っていたのでなんとも思いません。ばくぜんとですが海外に近づいているような気がしますしそっちに流れているだけかなと思うだけ。この流れが日本の競馬界にとってどう転ぶかも正直わからない。ダメと言い切れる材料は私にはないので、もう時の流れに任せましょうってのが私の感覚です。

 

ただ「馬券好き」としてはそんなのんきなことは言ってられないということです。ある程度データを処理していわゆるデータ派というジャンルに属するだろう予想スタイルなので馬券サイドとしてはこの状況に対応しなければならない。

 

A:過去のデータ

B:今現在の状態

C:未来

 

とするとして A→Bとデータが流れて変わっていってる状況で過去10年のデータを振り返ってA〜Bの平均値のデータをみて予想をしても仕方がないというか全く意味がない。このBがAにかなり数値が近ければそれでもいいですが現状はそうじゃない明らかに数字も動いている。

そういう状況だと、A→Bの流れをよんで、じゃあCはこれからこうなっていくと予測して狙い撃たなければならない。それができるのはデータ予想をちゃんとしているからこそです。前走オールカマーから天皇賞勝ち馬がでるとか、フィエールマンがラジオNIKKEIから菊花賞を勝つとかを先回りできるのはデータの流れをみてないとできない。そしてこのCを先読みすることこそがデータ予想の醍醐味でもあります。

ただ今までの「ばっか」はその傾向をみてそこをべた買いすればいい「ばっか」でしたが今回の外厩は一ひねりが先回りには必要です。それは今までは常識のベースの中で起こっている「ばっか」でしたが今回は常識から覆すことになる「ばっか」だからです。

 

ということで流れの先に立ち、流れを待つお役に少しでも立てればということで上記の記事について少しまとめた記事を書かせていただきます。ということではじまりはじまり。

 

(外厩データ)

まずこの記事を紹介します。私が2017年3月。2年前に書いた記事です(G1に向かう際の前走との間隔について(その1))。簡単に書けば2005年、2010年、2015年でG1の中〇週の間隔に傾向の差異が出てきているという話。内容は昔はレース間隔が短いほうに良績が集まっていたが、今はあいてるほうが良績が集まっているという記事です。暇な人は覗いてみてください。今回の話にも関連するお話です。

 

そしてこの記事(G1勝ち馬を「外厩」で見ると 過去10年分)を読んでください。私のブログではないですが外厩に詳しい方のブログです。そして下に一覧がありますのでそれも見てください。見にくい場合はブラウザの画面サイズを縮小して1年分が一画面に入るようにすると見やすくなります。

 

まず上の記事を私なりにまとめた表を出していきます。その前に2つほど説明。まず障害レースは省いています。理由は障害は強い馬は斤量を背負うレースばかりになるので前哨戦を使えないという特殊事情があります。あとは幸いブログ主は障害に少しだけ明るいので今回のデータとやりたいことと障害の現状がかなり離れているという感覚もなんとなくあるので外しています。

 

あとはデータは中8週以上で出しています。中7週を外している理由は2か月をラインにする場合、二か月未満になること。あとは海外との兼ね合い。「ドバイ→VM」「春の香港国際→宝塚」など物理的に検疫込みで考えてこれ以上間隔を詰めようがなく特殊な条件のレースを拾ってしまう可能性もあるので外しました。あとは私の勘、好みでこうしました。では出しましょう。ドン。

 

<中8週以上のG1勝ち馬まとめ(外厩データを含む)>

 

レース間隔 外厩使用 天栄 しがらき
8、9週 10〜16週

17〜

24週

それ

以上

合計 今走 前走 今走 前走 今走 前走
2018 1 3 0 0 4 4 3 4 3 0 0
2017 1 4 1 0 6 6 2 0 0 2 0
2016 4 1 0 0 5 4 2 0 0 1 0
2015 2 0 1 0 3 3 1 1 0 2 1
2014 3 0 0 0 3 2 2 0 0 1 0
2013 1 2 0 0 3 3 0 0 0 1 0
2012 3 0 0 0 3 2 0 0 0 1 0
2011 4 1 0 1 6 2 0 1 0 1 0
2010 3 1 2 0 6 4 1 - - 0 0
2009 0 0 0 0 0 0 0 - - - -

 

※天栄は2011年9月に天栄ホースパークをノーザンFが買収。ノーザンファーム天栄に。しがらきは2010年に開設(引用:外厩ブラックボックス馬券術 (競馬最強のハンドブック) [単行本(ソフトカバー)])より。

 

ということですね。まず触れておく必要があるのは2010年はウルトラファンタジ(18週)とスノーフェアリー(8週)と外国馬が2頭入っているので実質4頭ということですね。

 

・2011年が一つのポイントですね。ここで一度は大きい波は落ち着きますがこのタイミングで「間隔をあけて勝利=外厩使用」となってきてるのは「レース間隔の合計」と「外厩使用:今走」でわかるかなと思います。逆に言えばこの時点で「厩舎でじっくり仕上げ」は消滅していったことになります。

 

・しがらきのほうはずっと8年コンスタントな成績。天栄のほうは今年に一気に爆発という感じですね。そして外厩全体でも2010年からコンスタントに成績はでていますが、2016年に大きな飛躍があって、そのまま今年にという感じはわかるかなと思います。

 

これだけだとようわからんので、どういう馬がそうだったかを出していきましょう。

<中8週以上G1勝利馬一覧>

(2014年まで)

 

(そして2015年以降)

 

※ちょっとデータが重くて表で貼るとバグるので画像なのは了解ください。

 

この辺からわかることをいくつか書いてみましょう。

 

<2014年まで(前期傾向)>

・前期はタイトルをつけるなら「西の一流厩舎とノーザンファームの試行錯誤」といったところでしょうか。

 

・基本的な話として「ダート」が初期は圧倒的に多いです。今も昔もダートは間隔があいていることが多い。これは仕上げの事情より番組の事情が大きいと思います。

そして2011年までは外国馬かダートかマツパクかです。

 

・まず表、一番右2つを見てもらえばわかると思います。厩舎として「東・西」と書いているのは厩舎の東西を示しています。レースで「東・西」を分けてるのはレースの開催場所の東西をわけています。基本は主場4場のみしかなかったのでシンプルに見てください。

2014年までは「西の厩舎が東のレースをとるためにレース間隔をあける」という手法のために使われている。外国馬を除けば19頭中13頭がこのケースに当たります。

 

・ダートを外せば西の厩舎は角居、安田、松田博、池江、須貝と西の中でも一流厩舎。外の力というよりは力のある厩舎の手腕もあわせてこうしているということかと思います。

 

・ただ2014年までは中10週もほぼないです。そのなかで「ブエナビスタ」ですね。中17週での天皇賞制覇。そして松田博厩舎はその後も間隔をあけた形で「マルセリーナ」で結果を出していきます。松田博厩舎がこの流れをつくるひとつのきっかけといっていいでしょう。ただ2010年のブエナビスタにつづいてどんどんととはいかずにお休みが一時入ります。2011〜2013年あたりはまだ試行錯誤をしている段階ですね(試行錯誤で何をしているかは後のほうに出てきます。しばしお待ちを。)。あっても中8〜9週くらいです。

 

・そして2014年ミッキーアイルで初めて「前走」「今走」しがらきの馬が登場します。今は主流のこの形が初登場というわけですが、これは3歳マイル路線と賞金を持ってる馬は斤量を背負うという特殊事情も考慮してこういう手法をとったということはあるでしょうが、これが今の流れのノウハウをみにつける「きっかけ」のひとつにはなったかもしれません。

 

・あとは馬主、生産もそんなにまだ社台もノーザンも目立ちません。ノースヒルズとかその他(個人馬主、個人牧場)も目立ちますね。これがどうなっていくでしょうかということです。

 

この時期に上記の外厩ブラックボックス出版。こんな時期に目をつけてると思うとすごいですね!

 

とお世辞もつけて後期に

 

(2015年〜2018年(後期傾向))

・後期はタイトルをつけるなら「関東の逆襲」ですかね。

 

・前期は関東は堀厩舎かホエールキャプチャ・ナカヤマフェスタといったスペシャルな単体のみでした。ただ2015〜2016年は有馬記念のサトノダイヤモンド以外は関東。「関東の厩舎が東のレースを取るために間隔をあける」ということになりましたね。その中で西のレースを取るレースも目立ってきます。

 

・そしてポイントはモーリスですね。中23週でのG1制覇にしがらき、天栄そしてノーザンファーム本体の使用。いろいろテストしてこの馬では結果が出ていますね。このスーパー体質的に仕上げの難しい大物を仕上げるということはこれまでのノウハウを使うこと。そしてなんだかんだでよその牧場生産馬で身内が持ってる馬ということでいろいろ攻めた挑戦がしやすかったのではないでしょうか?

おそらくこの前にいろいろ試行錯誤をしていてその成果を思い切って使えたということかもしれません。その辺は後日ノーザンファームの記事でおそらく一部を出しますのでそちらまでお待ちください。

 

・そしてノーザン系列ではないですかロゴタイプ(田中剛)、レッドファルクス(尾関)、ディーマジュエスティ(二宮)と東でもそういう「レース間隔をあけて勝てる厩舎」が増えてきます。これまではなかったですからこの2016年あたりの動きは結構今の流れの礎にはなってそうです。

 

・そして2017年くらいから「東の厩舎が西のレースを間隔をあけて取る」というのが目立つようになりました。これでわかりますね

 

2010年〜2014年「西の厩舎が東のレース」

2015〜2016年「東の厩舎が東のレース」

2017年以降「東のレースが西のレース」

 

と変遷していってます。おそらく考えられるのは初めは外厩とはいっても力のある関西の厩舎の手法がなければ無理だったのが彼らと経験を積みつつそのノウハウを東に落とし込んでいった、ただ失敗もあって2012年くらいのあまり動きのない期間があったんだと思います。それがモーリスあたりをきっかけに結果がでたことでようやく一つこれでいけるというものをつかんだということでしょうか。

 

・西の厩舎については、今も昔も結局、中10週程度までの間隔ではG1でも戦えてますが、中15週くらいになると現状でも一流厩舎でも無理(キタサンブラックのようなスペシャルな馬は別ですが)。唯一松田博厩舎はできましたが残念ながら定年です(この厩舎もちろんすごいんですが見えないところもエグイレベルですごいです。それは別の機会でも又あれば書きます)

 

・逆に東は間隔をあけても勝てるようになってます。ただ国枝厩舎、手塚厩舎といった厩舎力のあるところですが、そこそこ東の技術ある厩舎ならもうこういう芸当ができるということ。在厩10日で足を引っ張らずこれらの厩舎はしっかり仕事ができるということでしょう。

 

という感じですね。この辺を踏まえてこの記事最後のデータ。

 

<レース間隔関係なく外厩の使用としがらき、天栄の使用変遷について>

外厩使用 天栄 しがらき
今走 前走 今走 前走 今走 前走
2018 13 19 8 9 3 4
2017 12 12 2 3 4 4
2016 10 15 2 3 2 3
2015 9 14 3 3 3 6
2014 6 12 0 2 2 3
2013 5 9 0 0 2 2
2012 6 9 0 0 5 3
2011 5 5 1 0 1 3
2010 7 10 - - 0 0
2009 6 7 - - - -

 

 

という感じ。

・簡単にいえば、開業時から「しがらき」は横ばい。「天栄」は2015年でステップ、2018年にアップといったところでしょうか。そして全体としては2009年〜2014年まではほぼ横ばい。2015年をきっかけにステップ。そして2018年にさらにアップ。天栄の飛躍と外厩の飛躍はリンクしてますね。そこに関東の飛躍、モーリスの成功のタイミングと重なっているのもポイントですね。

この2015年のステップがあったから2018年のアップがあったといっていいでしょう。

 

まあ、ステップアップで書きましたが、2015年がホップで2018年がステップかもしれない。そうなるとこの後にジャンプもあります。どちらかというとそっちの可能性のほうが高い気がします。また大きなステップがある気持ちの準備。そういうことも含めて先を見据えていきたいですね。

 

この記事はこの辺で終了。JRDVさんの記事から予測できるお話はここまで。続いてそれを踏まえてノーザンファームに絞って掘り下げます。

 

 

ということでこちら。みなさんいらっしゃい。まず簡単なデータから。もちろん今から出すデータは2009年です。

 

<G1を中8週以上で出走させた生産者。出走数ベスト10>

順位 生産者 着別度数
1 ノーザンファーム 13- 17- 12-134/176
2 社台ファーム 5- 6- 6- 55/ 72
3 社台コーポレーション白老ファーム 3- 0- 0- 17/ 20
4 ノースヒルズマネジメント 2- 0- 2- 6/ 10
5 ケイアイファーム 2- 0- 1- 7/ 10
6 ダーレー・ジャパン・ファーム 0- 0- 0- 8/ 8
7 追分ファーム 0- 1- 1- 5/ 7
8 下河辺牧場 0- 0- 0- 6/ 6
9 ヤナガワ牧場 3- 0- 1- 2/ 6
10 アイオイファーム 1- 0- 0- 4/ 5

 

という感じ。ちなみにこれ以外で勝利があるのは出口牧場(ゴールドシップ)、戸川牧場(モーリス)、幾千代牧場(エスポワールシチー)、そして千代田牧場(ホエールキャプチャ)、アイオイファーム(ジャガーメイル)・・・・といったあたり。簡単に言えばそのほかは単体の奮闘ということになりますね。

 

そしてノーザンFのみで全体の33%。社台ファームを入れて約47%、他白老Cなど関係を含めると約50%越え。といったことからこのお話に関してもこのグループ。特にノーザンファームとスペシャルな単体(ゴールドシップ、キタサンブラック(ヤナガワ牧場))を押さえておけば勝つ馬・馬券に絡む馬は大体拾えるのはわかるかなとおもいます。

 

ということで次に行きましょう

 

<中8週以上、全出走馬年度別成績>

年・年月 着別度数 単回収値 複回収値
2018年 5- 5- 5-66/81 37 45
2017年 6- 5- 4-52/67 37 66
2016年 5- 5- 3-41/54 154 70
2015年 3- 3- 2-42/50 28 68
2014年 3- 5- 6-48/62 444 139
2013年 3- 4- 3-24/34 59 90
2012年 3- 1- 2-36/42 40 66
2011年 6- 0- 3-36/45 105 58
2010年 6- 0- 4-45/55 155 78
2009年 0- 4- 0-31/35 0 36

 

まあこういう感じですね。いくつか書きましょう。

 

・2014年以降と以前で数字のベースが約20ほど出走数が増えている。ここで一つターニングポイント。前の記事でステップで触れたところですね。ここで一つ流れが変わっています。このころに堀厩舎の快進撃、モーリスなどが被ります。

 

・2010年に一度は「はやっている」がこのあとは一度縮小傾向。ここで試行錯誤をしていたと思われます。

 

・関係なさそうな回収率。昔は軒並み「単回収率」はいいですが、ここ2年は悪い。基本は買う側もこの流れを受け入れているということが一つ。あとは全体でそういう馬の出走が増えたから分母がでかくなった影響ということがあるでしょう。そしてそこに影響を大きく与えているのがシェアの3分の1を占めるノーザンファーム。そして外厩の力ということは間違いないところでしょう。

 

ということで次

<ノーザンファームの年別成績>

年・年月 着別度数
2018年 5- 2- 3-35/45
2017年 2- 3- 3-23/31
2016年 1- 4- 3-14/22
2015年 1- 1- 0-15/17
2014年 1- 3- 0-14/18
2013年 0- 2- 2- 7/11
2012年 0- 1- 1- 7/ 9
2011年 2- 0- 0- 8/10
2010年 1- 0- 0- 8/ 9
2009年 0- 1- 0- 3/ 4

 

2010年でドン!、2014年でドン!、2017年でドン!とホップステップジャンプで数字が増えてますね。2010年のブエナビスタ年と2014年の堀モーリス年で一つきっかけがあるのはわかりますね。ここでのお話のポイントは「アヴェンチュラ」と「複数出走とトゥザグローリー、トーセンジョーダン」としておいて次に行きます。

 

(2009〜2014年)

そして2011〜2013年の潜伏期間。基本中8週でノーザンファームが出走してきたのは基本各レース1頭のみです。基本と書いたのは例外があって一つだけこの3年、「3頭、3頭、2頭」と毎年複数出走しているレースがあります。どのレースでしょうか。

 

と書いてもすぐに出てきます。天皇賞秋になります。夏競馬あけG13連戦の最初だからだろとは思いますし、リアルタイムではそう思いましたが、あとから振り返るとここで試していたのかなと思います。その天皇賞3年間の出走馬を見てみましょう。

 

2011年 ブエナビスタ(1人気4着)、トーセンジョーダン(7人気1着)、トゥザグローリー(10人気5着)

2012年 ルーラーシップ(2人気3着)、トーセンジョーダン(7人気着外)、トゥザグローリー(11人気着外)

2013年 ジェンティルドンナ(1人気2着)、トーセンジョーダン(10人気11着)

 

というかんじ。サンデーレーシングの人気馬と、トーセンジョーダン、トゥザグローリーを使って、比較的こういうことをしても目立たない条件でいろいろ試していたのかなと思います。先を見据えているようにみせて、先をあまり見据えてなくてもいいような馬(トゥザグローリー)あたりでもこういうことをしていたということはここは試していたのかなという気はしますね。日本の競馬史では有馬記念得意な血統の馬くらいしか残らずに終わるであろうトゥザグローリーも今の競馬を作っていくにあたって重要な役割を果たしていた・・・・かもしれません。

勿論、表むきなシンプルな話、得意な有馬記念が最大目標でここはひと叩きというのもあるとは思いますが、そういう要素もあったんじゃないかという気は振り返ればしますね。

 

これ以外でも2010年〜2014年はピンポイントでいえば

秋華賞アヴェンチュラ→アイムユアーズといった夏競馬クイーンSから直行を2年連続でしていたり、そのアヴェンチュラで2歳時から間隔をあけれ大きいところを狙う挑戦をしたこともあるかと思います。

 

非常に体質が弱くて強い「アヴェンチュラ」という馬をどうやって大きいところに狙わせるか。この試行錯誤がノーザンファームの今現在の外厩戦略の成功につながっていると思いますね。そのノウハウをそれほど体質が弱いわけでも弱いわけでもないけど伸びしろも厳しい実力馬アイムユアーズで試してみたというのがこの辺の経緯のような気はしますね。

 

(2015年以降)

ここから安定して成績が上がっていきますが、ここで何があったかというとデムーロ、ルメールの通年免許取得です。

彼らの騎乗数の推移を書いてみましょう。

 

2009〜2014年 61回出走 2回騎乗(1回ずつ)(ちなみに一位は岩田騎手の7回)

2015年以降  121回出走 28回騎乗(ルメール18、デムーロ10)

 

そして2015年以降彼らかノーザンファームが中8週以上で勝ち星を挙げた9回中8回(デム4、ルメ4)を上げることになります(残る一回はこの間の有馬記念池添です)

 

結果を出せる彼らの通年免許が今回の外厩と相成ってノーザンファームの飛躍につながったということでしょう。彼等を速攻でおさえたのもその中でルメールをチョイスしたのも見事でしたね。まあ当然といえば当然でしょうけど

ちなみに2009年〜14年の61回中12回デムーロルメール以外の短期免許外人騎手に託しています。そしてそれの多くは天皇賞秋に集まってますね。やっぱりここでいろいろ試行錯誤してたのかなと思います。

 

長くなりましたね。これ以上になるとあれですしまとめましょうか。

 

・2018年(2017年)に大きな爆発があったのは今感じている通り事実。ただしいきなりジャンプしたわけではなく、

 

ホップ 2010〜2013年のブエナビスタの成功、そしてアヴェンチュラでの試行錯誤(天皇賞秋でのテスト)

ステップ 2014年〜2015年 堀モーリスの進撃、そして関東から関西への挑戦の成功。

ジャンプ 2018年 アーモンドアイ・フィエールマンでの外厩を駆使したローテの成功。

 

となるのかなと思いますね。そしてそれに伴い、

2010年〜2014年「西の厩舎が東のレース」→2015〜2016年「東の厩舎が東のレース」→2017年以降「東のレースが西のレース」

 

とノーザンファームの東から挑戦する形への以降も成功したということですね。こうしたくていろいろ試して移していった話だと思うので栗東も頑張るでしょうが、関東が巻き返し、そしてそれ以上(逆転まで)起こるかもしれませんね。それに対して自前で何とかできる厩舎も多数ある栗東厩舎がどう抵抗していくかというところがこの後の競馬の注目ですし、初めの話に戻りますが、データを見ながら流れを読んで、「どのあたりで先回りして狙うか」ということが大事になってきますね。

とりあえず東で国枝厩舎のような大きいところじゃなく、大竹厩舎やレース間隔の話では出てこないですが木村厩舎あたりで結果をだしたのは、これからこの流れになっていくのに東にとっては大きな後押しになるでしょうね。

 

これが完成とは限らないです。ジャンプの次を見据えている可能性はありますね。それがまだ国内のさらなる想像もつかないような挑戦かもしれないし、世界に飛び出す魅力的な挑戦かもしれない。夢のある話につながるかもしれないのでワクワクしてそこは待ちましょう。

 

この辺で終了します。

 

なんせでっかい話なんで、あとでこれ書き逃したという話もあるかと思いますというか絶対ありますね。追記もあるかもしれませんがそれがあればまたわかるように書かせていただきます。その辺もご了承ください。

 

では今年の競馬も頑張りましょう。

 

コメント
大変貴重な記事をありがとうございました!
「ばっかり」の中の1つの形態、というのは本当に納得です。
NF陣営はノウハウの貯まり方が尋常じゃ無いですね。
多くの素質馬、1つの厩舎に年に1頭いるかいないかレベルの馬達で色々と実験が出来るのは、他には真似出来ない部分だと思います。
普通、厩舎権限でブラストワンピースのような馬をあんな使い方出来ませんものね…。
  • 飯村
  • 2019/01/05 5:23 PM
>飯村さん

コメントありがとうございます。こんなもんで大丈夫でしょうか。

ちょっとなまってて恥ずかしいですが、そういっていただけるとほっとします。かなり世論とは違うっぽいところなのでびくびくして書いてましたので。

分母が大きいのはでかいですね。2枚目のほうに書いてますがトゥザグローリーとかトーセンジョーダン・アイムユアーズでテストしてたのは間違いないと思いますが、このレベルの馬でそういうことができたのはでかいですね。厩舎レベルでは無理ですから。

ポイントは調べていくとモーリスはわかりやすいですがアヴェンチュラは結構重要な役割を果たしてたとは思いますね。あとは手塚厩舎にアイムユアーズの恩をフィエールマンで返しているのもさすがかと。

確信ないので記事では触れませんでしたが100%ビジネスライクではなしに要所要所で「恩を返す」や「人情」といった部分も感じるんですよね。
こういう飴と鞭もトレセンと揉めずに成立させているポイントかなと感じましたね。
  • 競馬ふぁん
  • 2019/01/05 5:57 PM
遅ればせながら世界の趨勢に日本も乗っかってきた感じですかね。

ヨーロッパではアイルランドにバリードイル調教場というドデカい施設をもつ、クールモアグループ&A.P.オブライエン調教師が毎年世界中で主要G1競走を勝ちまくっています。

ゴドルフィンもイギリス、ドバイ、オーストラリアに専属の調教師(調教施設)を擁して世界を席巻しています。

社台グループと上記2つのグループに共通する強みは、生産・馬主・調教と一貫して自分達の裁量で行えることだと思います。

記事に書かれている試行錯誤を自由に出来るというのはやはり大きいですよね。

社台グループは10日間ルールが無ければ、外厩から直接競馬場に出走させたいのではないでしょうか。

トレセンに縛り付けるシステムは時代遅れというか、悪平等の温床になっていると思います。
省力化をもたらすウォーキングマシンなどは人員削減の元となるとして反対され続け、2017年美浦、2018年栗東に厩舎が独自に導入したばかりです。
外厩等ではもう10年以上前から普通に使われているのですが…

とても勉強になる分析でした、ありがとうございます。
  • いなりわん
  • 2019/01/14 7:48 PM
>いなりわんさん

コメントありがとうございます。

10日ルールがなければ外厩から出走させたいでしょうね。それはそうでしょう。マイネルとかもそうでしょう。

海外と日本では地形も文化も気候も競馬の立ち位置も違うので海外がそうしてるから日本もってのはあまり言っても仕方がないと思います。別に海外のやり方が日本よりすべて素晴らしいわけでもないですし、各時代その時の人々がいろいろ知恵を絞って日本の今の状況でベストを尽くしてできてきたことだと思いますので。海外の競馬にも歴史と文化があるように日本がこういうやり方になっていったのも日本の環境でベストをつくしていった中でできた日本の競馬文化ってことですから。

トレセンのシステムが時代遅れってのは、そこまで大きく考えたことはないですね。今あるものですし。馬券側としては今の状況でベストを尽くすだけなので。なかったとして競馬が何十年ここまで成立したの?って考えると必要だったものだと私は思いますし。

ウォーキングマシンに関しては詳しくないので触れませんが中から見るのと外から見るのではまた違う事情もあるでしょうしちょっとよくわかりませんね、
  • 競馬ふぁん
  • 2019/01/14 10:12 PM
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